太陽光パネルに猛毒があるのは本当?含まれる有害物質について

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太陽光パネルの利用が増える中、安全性に関する疑問が浮上しています。
特に、太陽光パネルに含まれるとされる有害物質の存在や、これらが環境や人体に与える影響についての懸念があるようです。

そこで本記事では、太陽光パネルに含まれる鉛、ヒ素、セレンなどの有害物質の詳細と、これらが拡散する可能性、さらに電磁波による健康被害の真偽について解説します。
太陽光パネルの設置を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

太陽光パネルに猛毒があるのは本当なのか?

太陽光パネルに猛毒とされる有害物質が含まれているという事実は、実際にあります。
しかし、日常的な使用において、これらの物質が健康に被害を及ぼすことは極めて少ないです。
そのため、一般的な使用においては問題なく安全だと認識しましょう。

シリコン系の太陽光パネルにはかつては鉛が使われていましたが、現在では使用が減少しています。
一方で、化合物系の太陽光パネルにはヒ素、セレン、カドミウムなどの有害物質が含まれていることもあり、特に廃棄時に注意が必要です。

ここからは、太陽光パネルに含まれる有害物質と拡散の可能性、また電磁波の発生について解説していきます。

有害物質が拡散する可能性はあるのか?

太陽光パネルは密封されており、通常の使用状況下で有害物質が拡散する可能性は、限りなく低いです。
しかし、自然災害や事故による破損や長期放置により、有害物質が拡散するリスクは否定できません。

破損や老朽化によるリスクを最小限に抑えるためには、定期的なメンテナンスと適切な廃棄処理が必須といえるでしょう。

太陽光パネルの電磁波で健康被害がでるのは本当なのか?

太陽光パネル自体は直流電流を発電し、電磁波をほとんど発生しません。
問題となるのは、直流電流を交流に変換する、パワーコンディショナーから発生する電磁波です。

しかし、発生する電磁波の量は家庭用の電子レンジと同等であり、パワーコンディショナーを民家から遠ざけることで影響を軽減できます。
したがって、電磁波による健康被害のリスクは非常に低いといえるでしょう。

太陽光パネルに含まれる有害物質

太陽光パネルを正しく使用する分には、問題ないことがお分かりいただけたでしょう。
しかし、製造過程でさまざまな素材が使用され、中には人体に悪影響を及ぼす可能性のある有害物質も含まれています。

  • ヒ素
  • セレン
  • カドミウム
  • アンチモン

これらの物質は、太陽光パネルの効率を高めるために使用されていますが、適切な処理がなされない場合、健康や環境に悪影響を及ぼす恐れがあります。

ここからは、これらの物質が太陽光パネルにどのように関与しているのか、そして人体に及ぼす影響について詳しく見ていきましょう。

鉛は、安さと加工のしやすさから、多くの製品に使用されています。
結晶系シリコン型太陽光パネルの一部材料に、鉛が含まれることがありますが、最近では鉛を含まない材料の使用が進んでおり、新しいモジュールでは鉛含有量が減少しています。

しかし、体内に蓄積されると、けいれんや昏睡など重篤な健康障害を引き起こす可能性があるため、廃棄時には特に注意が必要です。

ヒ素

ヒ素は、化学的形態によって毒性が大きく異なります。
無機態のヒ素は毒性が強く、大量摂取すると発熱、嘔吐、脱毛などの症状を引き起こします。

太陽光パネルのセルの原料として使用されることがあり、特に変換効率の高いパネルに採用されることがありますが、コストの高さから市場には多く出回っていません。

セレン

セレンは必須微量元素であり、適量であれば健康に良い影響をもたらします。
しかし、過剰摂取すると震え、立ちくらみ、脱毛、胃腸障害などの症状を引き起こす可能性があります

太陽光パネルのセルに使用される、半導体の原料に含まれることがあり、使用は限られたメーカーに限定されています。
廃棄する際は、適切な処理方法をメーカーに確認することが推奨されます。

カドミウム

カドミウムは「イタイイタイ病」の原因として知られる有害物質であり、自然界に広く存在します。
農作物などを介して人体に取り込まれることがあり、長期間にわたる摂取は腎機能障害などの健康リスクを引き起こすことが知られています。

太陽光パネルの中でも、カドミウムを原料とする半導体が使用される場合があるのです。
ちなみに。アメリカのファースト・ソーラー社は、カドミウムを含むパネル回収およびリサイクルを行うことで、環境への影響を最小限に抑える取り組みを行っているようです。

アンチモン

アンチモンは、腹痛や下痢、嘔吐などの症状を引き起こすことがあり、最悪の場合は命に関わる危険のある有害物質です。
太陽光モジュールのガラス成分に多く含まれていることがありますが、リサイクルが難しいとされています。

しかし、アンチモンを無害化してからリサイクルする技術の開発が進んでいるため、今後は処理方法が改善されていくでしょう。

銀は比較的安全性が高い物質とされており、食器などにも使用されています。
しかし、銀を含む薬剤で皮膚の色素沈着が発生することがあります

太陽光パネルでは、電極としての役割を果たす銀ペーストが使用されており、電気の通り道として不可欠です。
銀ペーストはリサイクル可能であり、廃棄時の環境負荷を軽減するため、回収および再利用が行われています。

太陽光パネルの適切な廃棄方法

太陽光パネルは長期間にわたって使用され、さらに有害物質との関係もあるので廃棄には注意が必要です。

パネルの寿命は一般的に30年以上とされており、法定耐用年数は17年です。
適切に廃棄、交換するために、太陽光パネルの廃棄方法に関する理解と計画を覚えておきましょう。

以下では、太陽光パネルの廃棄に関する適切な手順と、付随する注意点について詳しく解説します。

解体撤去と産業廃棄物処理

太陽光パネルの廃棄は、まず設置されたパネルを解体し撤去する必要があります。
通常、太陽光パネルを施工した業者やハウスメーカー、工務店に依頼されます。
その後、撤去されたパネルは産業廃棄物として処理されていくのです。

このプロセスには、専門的な知識と技術が必要であり、適切な産業廃棄物処理業者に依頼することが重要です。
また、太陽光パネルの撤去と処分には費用がかかることを理解し、適切な業者を選定しましょう

災害で破損したパネルの処分

自然災害などにより太陽光パネルが破損した場合、処分方法は異なることがあります。
一般廃棄物として扱われる場合が多いため、自治体の規定に従う必要があるでしょう。

一部の自治体では粗大ごみとしての処分が可能ですが、専門の業者に依頼することが求められることも。
また、太陽光パネルは発電する性質上、破損しても感電のリスクがあるため、いずれにせよ専門家による処理を推奨します。

リユースとリサイクル

廃棄される太陽光パネルのリユースやリサイクルは、資源効率を向上させるために重要な取り組みです。
使用済みのパネルは、発電効率は低下しますが基本機能は保たれているため、産業用太陽光発電システムなどで再利用されることがあります。

また、リサイクルにより、パネルのガラスやアルミなどの材料が再利用されることで、廃棄物の量を減らし、環境への影響を軽減することが可能に。
政府もリサイクルを義務化する法案の準備を進めており、今後さらなるリサイクル取り組みが進んでいくと予想されます。

太陽光パネルは適切に扱えば問題ない

いかがでしたでしょうか?

この記事では、太陽光パネルに関する猛毒や有害物質の存在と、拡散の可能性について解説しました。
また、太陽光パネルから放出される電磁波が健康に及ぼす影響についても触れていきました。

太陽光パネルには鉛、ヒ素、セレンなどの有害物質が含まれるものの、適切に扱えば何の問題もなく、優秀な発電装置となります。
ご心配なく設置を検討していってください。

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