太陽光発電所のフェンスを設置する場合の費用の相場は?

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太陽光発電所のフェンスの設置が義務化されたことにより、フェンスの設置にはどのくらいの費用がかかるのかが気になっている方もいらっしゃるでしょう。
どのようなフェンスがあるのかも含めて、事前に押さえておきたいですよね。

そこで本記事では、太陽光発電所に設置するフェンスの費用の相場を紹介します。
フェンスの設置が必要な理由も紹介するので、太陽光発電所の設置を検討中のご担当者様は、ぜひ最後までご覧ください。

太陽光発電所に設置するフェンスの費用の相場

太陽光発電所にフェンスを設置する場合、「本体価格」「施工費用」の2種類の費用が発生します。
それぞれを合わせた費用の相場を、以下にまとめました。

太陽光発電所にフェンスを設置する際にかかる費用の相場

設置する距離 費用の相場
10m 30,000~50,000円程度
20m 60,000~100,000円程度
30m 90,000~150,000円程度
40m 12,000~200,000円程度
50m 150,000~250,000円程度
60m 180,000~300,000円程度
70m 210,000~350,000円程度
80m 240,000~400,000円程度
90m 270,000~450,000円程度
100m 300,000~500,000円程度

具体的な費用は業者によって異なるものの、距離が長ければ長いほど費用も高くなる傾向にあるということを押さえておきましょう。
なお、上記で紹介した相場は、あくまで目安となります。

またこちらの記事では、太陽光発電には欠かせない架台について詳しく解説しています。
太陽光発電をお考えの方はぜひ合わせてご覧ください。

関連記事:太陽光発電の架台とは?種類や特徴を徹底解説

関連記事:太陽光発電所の架台の傾斜角度を決めるときに注意したいポイント

太陽光発電所にフェンスの設置が必要な理由

これまで、太陽光発電所にフェンスの設置が義務化されていないことで、第三者に危害が及ぶことや、安定した稼働にかかわるトラブルが発生することが問題視されていました。
そこで資源エネルギー庁は、このようなトラブルを防ぐために、2017年4月に「改正FIT法(固定価格買取制度)」を公表しました。

改正FIT法とは、太陽光発電などによって発電した再生可能エネルギーを、電力会社が買い取ることを義務づけている制度のことです。
改正FIT法が施行されたことで、太陽光発電所の適切な運営と保守管理が必要となり、これまで厳密に定められていなかった、フェンスの設置が義務化されたというわけです。

そのため、2022年11月現在、これから太陽光発電所を稼働させる場合には、例外を除いて必ずフェンスを設置しなければなりません

なお、資源エネルギー庁が公表している「事業計画策定ガイドライン」では、フェンスの設置が義務化されることになった目的や背景なども詳しく記載されています。

参照元:資源エネルギー庁「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)」

参考記事:太陽光発電所にフェンスを設置しなければならない理由とは

太陽光発電所のフェンスの設置はいつまでに行う?

改正FIT法でフェンスの設置が義務化されたため、フェンスがない太陽光発電所は、経過措置期間である改正FIT法の施行後1年以内にフェンスを設置しなければなりません。
これは、2017年4月以降に稼働をはじめた太陽光発電所はもちろん、それ以前に稼働していた太陽光発電所も同様です

フェンスを設置することで、周囲への被害を防げることはもちろん、太陽光発電所を安定して稼働させられることにもつながります。
まだ、フェンスの設置を行っていないという方は、早急に設置を行いましょう。

フェンスを設置しなかった場合の罰則

フェンスの設置について、なかには「設置するのが面倒」「守る必要が本当にあるのか」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、太陽光発電所のフェンスを設置しない場合には、一定の罰則があるため、必ず設置しましょう。

そもそも、太陽光発電で発電した電気の売買を行うためには、事前に導入した発電設備を国に認定してもらわなければなりません。
この制度は経済産業省が確認するもので「事業計画認定」とよばれます。

経済産業省は、フェンスの設置を行っていない太陽光発電所に対しては、口頭指導や改善命令などを行っています。
しかし、改善がみられないことから、2019年2月に「標識・柵塀の設置義務違反に係る取り締まりについて」を公表しました。
資源エネルギー庁からの口頭指導や現場確認に対して対応を行わなければ、最悪の場合、事業計画認定を取り消される可能性があることも記載されています。

フェンスを設置しないことで得られるメリットはないため、早急に設置することをおすすめします。

参照元:経済産業省 資源エネルギー庁 再生可能エネルギー推進室「標識・柵塀の設置義務違反に係る取り締まりについて」

太陽光発電所のフェンスを設置する際の基準

太陽光発電所のフェンスを実際に設置する際には、5つの基準があります。
それぞれの基準は、以下のとおりです。

太陽光発電所のフェンスを設置する際の5つの基準

  • フェンスから発電設備に触れられない距離であること
  • フェンスの高さが、第三者が安易に侵入できない高さであること
  • フェンスの素材が、簡単に取り除けないものであること
  • フェンスの出入り口には、必ず施錠すること
  • 外部から立ち入り禁止の看板が見える場所に設置すること

一見、基準が多く見えるかもしれませんが、外部からの侵入を防いで、安定した発電を行うためには、最低限必要なことです。
上記の基準を満たさずにフェンスを設置すると、侵入者が感電したり、太陽光パネルを盗まれたりすることもあるので、注意しましょう。

参考記事:太陽光発電所にフェンスを設置する際の基準を解説! 

太陽光発電所のフェンスの設置を行わなくてもよいケース

太陽光発電所にフェンスを設置する際には、5つの基準があると解説しましたが、場合によっては設置そのものを行わなくてもよいことがあります。
ここでは、フェンスを設置しなくてもよい2つのケースを紹介します。

ケース①フェンスがない状態でも、第三者が近づけない状態である

太陽光発電所の場所が、フェンスを設置せずとも第三者が近づけない場所であれば、フェンスの設置は行わなくてもよいです。

たとえば、崖や水路に面していたり、公道からかなり離れていたりするような場所が挙げられます。
なお、水路が何メートルなのか、公道からどのくらい離れているとよいのかなど、具体的な数値が決まっているわけではありません。

そのため、高さが基準に満たしているのかが不安な場合は、自己判断で解決せずに調査を依頼することをおすすめします。

ケース②営農型太陽光発電であるために、フェンスが邪魔になる

農業を行っている方の場合は、農場の上に太陽光パネルを設置していることもあるでしょう。
このような営農型太陽光発電では、フェンスを設置することによって農作業が行いづらくなることが考えられます。

そのため、営農型太陽光発電で、フェンスを設置すると農作業に支障が出ると判断された場合には、フェンスの設置の義務化から除外されます。
ただし、フェンスの設置を行わない分、第三者が侵入しやすくなるため、立ち入り禁止の看板を設置するなど、注意喚起はしっかりと行いましょう。

太陽光発電所のフェンスの種類

太陽光発電所に設置するフェンスは、メーカーによってさまざまな種類が展開されています。
ここでは、そのなかでもおすすめの「アニマルフェンス」「メッキフェンス」「メッシュフェンス」の3つを紹介します。

アニマルフェンス

アニマルフェンスは、別名「防獣ネット」ともよばれる、害獣から発電設備への被害を守るためのフェンスです。
ネットやワイヤーが使用されているため、軽くて持ち運びやすいという特徴があります。

また、設置する際にも簡単に施工できるため、初心者の方にもおすすめです。
しかし、大きな害獣に耐えられるほどの重量はないため、地域によってはおすすめできません。

そのため、大型の害獣が近隣にいない場合は、アニマルフェンスを選ぶとよいでしょう。

メッキフェンス

メッキフェンスは、支柱を地面に固定できるタイプのフェンスです。
アニマルフェンスと比べて強度が高く、費用を抑えられることが大きな特徴です。

名前のとおり、フェンスがメッキ加工されているため、さびつきづらいという特徴もあります。
メーカーによっては、忍び返しがついているものもあるので、コストを抑えたい方だけではなく、侵入者を防ぎたい方もぜひ確認してみてください。

メッシュフェンス

メッシュフェンスは、前述したアニマルフェンスやメッキフェンスと比べて、もっとも頑丈なフェンスです。
耐久性も高く、さびつきづらいという特徴をもちます。

メッシュフェンスは、太陽光発電所以外に駐車場や公園などでも利用されています。
網目が足のかかりづらい形になっているため、防犯対策にも有効です。

太陽光発電所のフェンス工事の機械の種類

太陽光発電所の稼働のために、フェンスを設置する際には機械を使用することがあります。
主な機械として「ビーバーエンジン杭打機」「ミナト杭打ち機」が挙げられます。

ビーバーエンジン杭打機は、山田機械工業株式会社が提供している杭打機です。
杭に被せて、レバーを引くだけで、地盤に杭を打ち込めるので、初心者の方でも簡単に扱えます。

一方で、ミナト杭打ち機は、ミナト電機工業株式会社が提供しています。
電動ハンマや電動ハンマドリルを組み合わせることで杭を打ち込むことができ、比較的固い地盤でも杭を打ち込めることが特徴です。

フェンスの設置を業者に依頼せず、ご自身で対応される場合には上記のような専用の機械を使います。
ほかにも、メーカーによってさまざまな機械が展開されているので、気になる方はぜひ確認してみてください。

太陽光発電所のフェンスの重要性

太陽光発電は、住宅の屋根や農地、そしてビルの屋上などの身近な場所でよく見かけるようになりました。
太陽光発電に欠かせない、太陽光パネルやパワーコンディショナーなどの発電設備は、非常に高価なものです。
そのため、盗難やいたずらによるトラブルが起こることは少なくありません。

屋根や屋上などの場所であれば、このようなトラブルが起こるリスクは低いですが、農地や空き地に太陽光発電所がある場合は、第三者が侵入されるリスクが高まります。
しかし、フェンス設置することで、第三者からの侵入や盗難なども防ぐことができるのです。

安心して太陽光発電を行うためにも、土地に合ったフェンスを設置しましょう

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料金は、フェンスを設置する距離によって異なり、「2~99m」「100~499m」「500m~」の3種類に分けております。
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太陽光発電所のフェンスの設置費用は距離によって異なる

いかがでしたでしょうか?

太陽光発電所を稼働させるためには、例外を除いてフェンスの設置が義務化されています。
すでに太陽光発電所を稼働させているものの、フェンスを設置していない場合や、これから稼働させる予定の場合には、必ずフェンスの設置を行いましょう。

なお、崖に面しているような第三者がそもそも近づけない土地や、フェンスの設置で農作業に支障の出る営農型太陽光発電を行っている土地は、フェンスの設置は必要ありません。

また、フェンスの設置にかかる費用は、設置する距離によって大きく異なります。
フェンスの種類によっても費用が上下するため、取り扱いのあるメーカーに問い合わせて、希望するフェンスを探してみてください。

KUIYAでは、太陽光発電所のフェンスの設置工事を承っております。
発電所の規模にあわせたフェンスを提案いたしますので、まずは一度お問い合わせください。

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